株式会社北海道バイオインダストリー 株式会社北海道バイオインダストリー

Research 研究開発

Research 研究開発

食品成分間のシナジー効果 を解明し
エビデンス を積み重ねていく

食品は元来、生体調節機能を持つ複合成分から構成されているため、機能性食品の開発には、食品成分間のシナジー効果(相乗効果)を科学的に解明する必要があります。当社では、薬学、農学、理学などの幅広い分野について、北海道大学や道立食品加工研究センター、医療ベンチャーの研究者といったスペシャリストを顧問団として招き、大学や試験機関等との連携を通して、素材や製品の研究開発を実施しエビデンスを積み重ねています。また、その一方で、常識にとらわれない自由な発想で研究開発に取り組んでおります。

基礎研究

北海道は自然に恵まれ、食糧基地と呼ばれるように農水産物の資源も豊富です。自生している野草や果実などの種類も豊富で、健康に役立つものとして食したり煎じて飲んだりと有効活用されてきたものは少なくありません。弊社では、このような民間伝承的に利用されてきたものについて、含有する成分や調理加工することで新たに生成される成分などを分析し、それらが私達の身体にどのように役立つのかを科学的に明らかにする研究を行っています。 このような民間伝承を科学で裏付けするための基礎的な研究は、限りある資源を大切に有効活用するために必要不可欠な取り組みであると考え、創業以来特に力を入れて研究を進めてきました。

天然消臭剤の開発

研究期間:平成9年~平成15年
協力機関:北海道東海大学(現・東海大学)

従来の食生活で消臭剤としてはフラボノイドが、植物由来の天然消臭剤としてはニンジンの緑葉乾燥粉末が知られていました。ニンジンの緑葉乾燥粉末は、ニンニク臭やタマネギ臭などのにおい成分である揮発性含硫化合物ジスルフィド類に対する効果は十分とはいいがたいものでした。

そこで北海道に自生する植物の消臭効果をスクリーニングし、アンモニア臭をはじめトリメチルアミン、ジスルフィドなどのにおいに対して優れた消臭効果のあったものについて、天然消臭剤としての活用方法を検討しました。中でも、血糖上昇抑制作用や優れた抗酸化作用を有する北方系機能性植物のヤーコンの葉に、高い消臭作用があることを確認し、多機能性天然消臭剤として活用しています。

 

北方系機能性植物からの機能成分の同定および機能性の検証

研究期間:平成9年~現在
協力機関:北海道東海大学(現・東海大学)、北海道大学、道立食品加工研究センター 等

薬理・生理作用をもつギョウジャニンニクなどの北国の野草や冷涼地向きの野菜に関して、それらの機能性の検証と機能成分の分離・精製・同定を実施。

研究対象

ネギ属植物: ギョウジャニンニク、タマネギ、ニラ など
冷涼地向き野菜:ヤーコン、チコリー など
機能性小果樹: アロニア、ウマブドウ など

植物の生物合理性制御による機能性賦活化の研究

研究期間:平成12年~現在
協力機関:北海道東海大学(現・東海大学) 、北海道大学 等

植物が本来持っている防御機構(昆虫、微生物などの外敵から身を守るために、自らの生体内の酵素系をコントロールし、外敵が嫌がる物質などの新しい成分を体に作り出す)によって生成される物質(二次代謝産物)の中には、私たち人間の生体調節機能に有用な成分が多数あります。

そこで、この植物を加工する際にその酵素系を合理的に制御して、目的とする有効成分の生成を促し機能性を賦活化させる『BRC(バイオラショナルコントロール)製法』を確立し、特許化(特許第3725079号「ネギ属植物処理物」)しました。

このBRC製法により、より健康機能を高めた製品加工が実現できるようになりました。サプリメントや健康志向の食品素材として、通常の調理加工では摂取することが出来ない成分を効率良く摂取できる製品作りが可能です。

北海道産小果樹アロニア活用による機能性飲料及び食品の研究

 

パソコンやスマートフォン、タブレットの普及によって、私たちの目は日頃から負荷がかかっており、目が疲れやすい環境にあります。目の疲れが蓄積していくと、それが慢性化して眼精疲労となって、頭痛や首・肩のこりなど他、自律神経の乱れ、睡眠障害など全身の不調の原因にもつながるおそれがあります。

弊社では、現代病の一つともいえる眼精疲労の予防、症状の軽減に役立つ食品として、北海道で栽培が進んでいる小果樹のアロニアに着目しました。アロニアはアントシアニンがブルーベリーの3倍以上も含まれており、小果樹の中でも抗酸化作用に優れたスーパーフルーツです。このアロニア果実の機能性、安全性の検証、果実や果汁、搾汁残さなどの機能性食品・飲料への活用法を検討することで、アロニア果実の市場構築と『北海道アロニア』のブランド化を目指した研究を行っています。

機能性に優れた付加価値の高い高機能納豆開発のための納豆菌の研究

日本の健康食材の一つである「納豆」は、血栓溶解作用や高血圧の予防など、さまざまな健康効果が報告されていますが、これらの効果は納豆菌が大豆を発酵させる際につくり出す、酵素たんぱく質のナットウキナーゼなどの様々な有用成分が関与しています。

弊社では、この納豆菌の“生み出すちから”に着目し、オルニチンやBACCなどのアミノ酸を選択的に多く含む納豆を作り出す納豆菌をスクリーニングし、付加価値の高い高機能納豆を新たに商品化することを目的とした研究を行っています。